🌡️ サイバー攻撃の温度計

指標

🗂️ 個人情報の漏えい等報告

個人情報保護委員会 年次報告 — 改正個人情報保護法に基づく漏えい等事案の届出件数 (法定義務)

激熱 令和6年度 時点 (年次データ)
不正アクセス由来 (当年度)
3,878
前年度比
+775.4%
事業者からの漏えい総数
14,198
委員会が処理した総件数
19,056

個人情報取扱事業者からの漏えい等報告件数 (原因別・年次)

※「ヒューマンエラー」= 誤交付・誤送付・誤廃棄・紛失・盗難。「その他原因」= 内部不正・その他。 2022 年 4 月に改正個人情報保護法が施行され、漏えい時の委員会への報告が一定要件下で義務化された。 令和 3 年度以前 (R3 = 2021 年度) はまだ任意報告ベースのため、令和 4 年度以降で時系列を比較する。

令和6年度 不正アクセス由来の内訳 (報告区分別)

個人情報取扱事業者等からの不正アクセス由来の漏えい報告 3,878 件の内訳。 「委託先」「不明」が伸びていることは、サプライチェーン経由の侵害と、原因特定が困難なケースの増加を示唆する。

📄 報告者 (自社からの直接報告)
自社で侵害を検知し、自社を起点として報告
431
🔗 委託先 (サプライチェーン経由)
業務委託先で発生し、委託元の責任で報告された分
1,429
❓ 不明 (原因特定不能)
どこで漏れたか自社で特定できなかった事案
2,018

この指標について

「件数」は「事案数」であり「漏れた個人情報の人数」ではない

ここに掲載される件数は漏えい等事案の件数です。1 事案には数件〜数百万件規模の個人情報が含まれることがあり、漏えい個人情報数 (= 実被害人数) とは別物として読んでください。

また、漏えい等の報告義務は2022 年 4 月の改正法施行から始まったため、令和 3 年度以前 (R3 = 2021 年度) は任意報告ベースで件数が極端に少なく、構造的に比較できません。本サイトでは令和 4 年度以降を時系列軸として扱います。

なぜ不正アクセスを主指標にしているか

年次報告の原因別内訳には 誤交付・誤送付・誤廃棄・紛失・盗難・内部不正・不正アクセス・その他 の 8 区分があります。本サイトは「サイバー攻撃の温度計」のため、外部からのサイバー攻撃由来である不正アクセスを主指標として温度判定しています。

令和6年度 の事業者等からの漏えい等事案 14,198 件のうち、不正アクセス由来は 3,878 件。残りの大半はヒューマンエラー (誤送付・誤交付) であり、業務プロセス改善の領域です。

委託先・不明の急増は何を意味するか

令和6年度 の不正アクセス由来 3,878 件のうち、委託先での発生 1,429 件原因不明 2,018 件が大半を占めます。前年度 (令和 5 年度) との比較ではこの 2 区分が大幅に増加しました。

ここから読み取れるのは: 自社のネットワークだけ守っても、委託先 (SaaS ベンダー / 業務委託 / 開発外注) で発生した侵害が自社の個人情報漏えいとして報告される構造が拡大していること。「自社の対策」だけでなく「サプライチェーン全体の対策」が問われる段階に入っています。

「不明」の多さは、漏えいに気づいた時点で攻撃経路の特定がもはや困難になっているケースの増加を示唆します。EDR/XDR・ログ保全・インシデント対応体制の重要性は事業規模を問わず急速に高まっています。

温度判定の仕組み (年次データ)

年次データは観測点が少ないため、直近 12 期 baseline ± σ 方式は使えません。前年度比 (YoY) で簡易判定しています:

  • 🌋 激熱: 前年度比 +200% 以上
  • 🔥 熱い: 前年度比 +50% 〜 +200%
  • 🌡️ 適温: 前年度比 −10% 〜 +50%
  • 🥶 冷たい: 前年度比 −10% を下回る

※ 観測点が R4 以降の 3 期のみで σ 推定は無理なため簡易判定。期数が 6 以上に蓄積したら baseline 方式に切り替える予定。

出典: 個人情報保護委員会 年次報告

最新値の引用元: 令和6年度 個人情報保護委員会 年次報告

義務化開始: 令和4年4月 (2022-04, 改正個人情報保護法施行)

最終更新: 2026-05-14